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2006年04月30日

POB『パキータ』4/30 デュポン/ベランガール

とーーーーーっても楽しかったです♪
これでルグリが出ていればS席2万5千円は適正価格なのではないか,と一瞬思っちゃうくらい楽しかった。(って,お金の話ばかりしていてお品がないですわね。おほほ)


昨日のオスタ主演の舞台は,「健気なジプシーの少女が幸せを掴む」シンデレラ・ストーリーに見えたの。
そういうふうに見えちゃったから,ストーリーがアホみたいとか,幼馴染のお兄ちゃんが間抜けなヒラリオンみたいな役回りで気の毒とか,肝心の王子様(じゃなく将校だけど)がイマイチ頼もしくないとか,いくら暗殺未遂の首謀者とはいえ,被占領側の名望家が逮捕されて「めでたしめでたし」というのは無神経すぎる展開だとか,「なんかひっかかるなー,乗り切れないなー」があった。

でも今日の舞台は,完全にドタバタコメディ。だから,至極素直に楽しめちゃった。
(マールイでやったらいいんじゃないかと思うよ〜。ステパノワ/プハチョフで是非にっ。ペレン/シヴァコフも面白い味が出るかも〜)


コメディに仕立てた最大の功労者は,もちろん,主役のデュポンです。
彼女って,クールビューティーで,プライド高いご令嬢風じゃないですか。そういう個性を十二分に生かしたコメディエンヌぶりで,最高に面白い。

最初のほうで,幼馴染のイニゴが柄にもなく跪いて「オレ,マジでおまえを好きなんだよ」と告白するシーンがあるのね。(舞台上には2人だけ)
オスタは,お兄さんとして慕っていた人にそんなこと言われて困り果てちゃうの。だからこそ,(たぶんイニゴの両親に)拾われたときに身に着けていたというロケットを眺めては,今の境遇を悲しんでいる。

今日のデュポンはねー,はなっからイニゴのことなんか眼中にない。
「なにバカなこと言ってんのよ」で片付けるので,まずここで笑える。で,相手が怒っちゃうと,しなだれかかって懐柔。イニゴはふにゃ〜,となっちゃうから,これも笑える。
ロケットを眺めるのも「あたし,ほんとはこんなところにいる身分じゃないのよね〜」と自分に酔っているみたいに見えて,さらに笑える。

極めつけは,2幕の初めのほう,自分が実はフランス貴族の娘だったと知って気絶するところ。これがもう,わざとらしいのなんのって。(大笑い〜)

1幕2場のマイムシーンでのコミカルな芝居もとても上手でした。
「また会えて嬉しいな〜」なんてのほほんとしているリュシアンにイニゴの悪巧みを伝えたり,眠ったふりをするよう指示したり大活躍。弟のように素直に従うベランガールとは「ボケとツッコミ」の名コンビだわね〜。

このシーン,リュシアンの前には眠り薬入りのお酒,イニゴの前には普通のお酒が用意されていて,パキータはお皿を落として割ったふりをしてイニゴの注意を引いた隙に杯を入れ替える。(リュシアンは,このときも,のほほんとすわっているのだ)
このお皿の割り方(床への投げつけ方?)がたいそう派手で・・・そうねえ,オスタの10倍くらい(←まさか)盛大に破片が飛び散っていて,「おお,シプシー娘だわっ。こうこなくっちゃ♪」と感動。


パケットもとてもよかったです〜。
ファヴォランは(踊りがうまいせいもあるのかな)二枚目に見えちゃうんだけど,彼の場合,単純で強引なだけの男に見えるから,全然同情しないで「わははは」に終始できる。
それから,コミカルな芝居が濃いのよ。(パリのクリギンと呼びたいようだわ〜。いや,パケットほうがずっと踊れるけどさ)


ベランガールはチャーミング。
くりくり巻毛だし,目もくりくりしてるし,「ほっそり」タイプじゃないし,愛敬があるし・・・というわけで,ぬいぐるみみたいにカワイイ。ハロッズだったかな,バッキンガム宮殿の衛兵さんの制服を着たテディベアがあるでしょ? あんな感じのかわいさなの〜。(って失礼?)

リュシアンは,ぽよよ〜んとした役だから(なにしろさー,政略結婚の婚約者とそのお父さんと自分の両親がうち揃っている目の前で,パキータに言い寄るような「アタマ大丈夫か?」の人なのよ),こういうタイプのほうが似合うらしいなー,と思いました。

(昨日のペッシュが「?」だったのは,なまじニ枚目だったからに違いない。ルグリはきっと似合ったと思うよ。むかーしむかし見たルディエールとの『ドンキ』は,ものすごく逃げ腰のバジルで,とってもかわいかったもん。見られなくて残念だったなー)

踊りは,柔らかいテクニックだし,甘い雰囲気もあって,予想よりよかったです。
「きれいだわ〜」ではなかったですが,これくらい踊れれば主役として全然問題ないなー,プルミエでもこれくらい上手なんだなー,さすがパリオペだよなー,と。(まあ,パリオペの制度からすれば,プルミエもプリンシパルであって,エトワールはそれ以上だということなんでしょうから,当たり前かもしれないけれど)

サポートも,ショルダーリフトなんかしっかりしているし,それでいて自分のポーズもきちんと決めているし,よかったと思います。
ウエストの辺りを持って上げるときに高さが不足している気はしたけれど・・・彼は長身ではないし,デュポンも小柄ではないし,しかたないんじゃないかしらね。


デュポンは,コメディ女優としてすばらしいだけでなく,バレリーナとしても大変すばらしかったです。
テクニックが安定して,なにをやっても余裕を感じさせる踊り。愛のパ・ド・ドゥでの幸福感の表出と美しさ。グラン・パでの華やかさと貫禄。非の打ち所のないエトワールとして輝いていました。


パ・ド・トロワのティボーも見事でしたし(やっぱり,ゴディオンよりうまいね。ゴディオンのラインのほうが好みだけど),「手を変え,品を変え」という感じのコール・ドも華やかでしたし,うーん,堪能しましたわ〜。

まあ,グラン・パに関しては,主役もソリストもコール・ドもキーロフ〜マールイ系のほうが断然美しいよな〜,というのが素直な気持ちですが・・・この辺は見る前からわかっていることだし,世界中のバレエ団がみんなロシアバレエ風では,バレエを見る楽しみは半減,いや1/10減しちゃいますもんね。


そうそう,開演前にルフェーブル芸術監督から,ルグリ降板についての説明がありました。
(会場からざわめきの類がなくてちょっとびっくり。ネットが普及したからなのか,会場のあちこちに掲示した効果なのか,はたまた,キャストなんか気にしない客層が大部分だということなのか・・・??)

最終日なので,カーテンコールはキラキラする紙ふぶきと垂れ幕つき。
垂れ幕には「大成功おめでとう(フランス語)/SAYONARA/また会いましょう(フランス語)/NBS」と書いてありました。今回の場合,キャスト関係でかなりゴタゴタがあったから「果たして大成功なのか?」という意見(異見?)もありましょうが・・・まあ,ほかに書きようもないでしょうなー。

私としては,小さな字とはいえ「NBS」と堂々と書いちゃうところが,いかにもNBSだよなー,と改めて感心したのでした。

  

  

posted by 槻本 at 23:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | パリ・オペラ座バレエ

本日のキーロフ

ポノマリョフ版『バヤデルカ』

ロパートキナ,トカチェンコ,ゼレンスキー

  

  

posted by 槻本 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本日のキーロフ

2006年04月29日

POB『パキータ』4/29ソワレ オスタ/ペッシュ

オスタ&ペッシュの舞台、見てきましたよん。

踊り満載で、コミカルなマイムのシーンもあって、「おおっ」な衣装の早替わりなんかもあって、オスタが期待以上にチャーミングで、楽しめました。
『白鳥』同様、「S席2万5千円は高いだろうがっ。2万5千円はっっ」がつきまとう程度の楽しさでしたが。

いや、私はS席で見たわけでなく、予想される満足度に釣り合うお金しか出していないからいいんだけど、同じ金額でS席で見られるくらいが適正価格だとは思いましたわ。

でも、土曜の夜ということもあってか、かなり満席に近く見えたし、拍手もカーテンコールも盛大で、皆さん大満足の雰囲気だったから、次に来日するときもこれくらいは高いんでしょうねえ。
やれやれ、物入りなことだ。


オスタはねー、ちっちゃくてお顔もかわいいでしょ。でも、なんか不思議な色気があるんだよね。お姫様でないのはもちろんで、妖艶とも違うけれど、コケティッシュな「魔性の女」タイプなんだと思う。
野に咲く小さな花を摘んで口に咥えてみたら実は毒草で、ちょっと身体が痺れました・・・みたいな。命取りにはならないのよ。病院行って点滴してもらえば一晩で退院できる。その程度。
でも、危ないから近寄らないほうがいいのは間違いないわけです。

・・・なので、ジプシー娘は似合っていましたし、男2人が取り合うのも納得できました。

踊りもよかったです〜。
特に1幕1場でのソロがよかった。脚線美ではないような気はしますが、細かいステップが軽やかで、音楽的。(だから、プティが好んで起用するんだろうなー、と腑に落ちました)

2幕でリュシアンとの結婚が決まったあとのパ・ド・ドゥと(一般的に『パキータ』として踊られる)グラン・パは、プロポーションと華が不足しているとは思いましたし、「実は高貴な生まれであった」には見えませんでしたが、納得のいくレベルで上手だし、可憐でもありました。
グラン・フェッテはシングルでしたが、ほとんど同じ位置で回っていましたし。

演技も感情表現も上手だし、よいプリンシパルだと思いますよ〜。


ペッシュは・・・ええとですねー、私には魅力的ではなかったです。
彼についても、プロポーションと華が不足しているのはわかっていたので、そちらはいいのですが・・・踊りが重かったなぁ。調子が悪かったのかしらん?

ミスしたとかでは全くなく、ソロもサポートも演技もきちんと上手で安定していたと思うのですが・・・すみません、なんだかわかんないけど、とにかく魅力を感じませんでした。
牧の『ノートルダム』でフロロを見たときは、かっこいいな〜、いいダンサーだな〜、と思ったので、かなり楽しみにしていたんですけどね。(役が合っていなかったのだろうか?)
あ、仕種がエレガントなのはよいと思いました。


イニゴ@恋敵であるジプシーは、ファヴォランが踊りました。
うーむ、彼ってコミカルな役は向いていないのかな? 『白鳥』のヴォルフガングのほうがずっとすてきでしたわ。
でも、踊りは好みだな〜。スピード感があるんだよね。


行きの新幹線の中でプログラムを熟読して知ったのですが、この作品は復元版というよりは、ラコット振付作品と考えたほうがいいみたいですね。
振付は、「細かい足捌きが多い」系で、でも、ヌレエフとは全然違うんだよね。うまく説明できませんが、ええと・・・(上半身は全然違うけれど)ブルノンヴィルみたいな「軽やかな足捌き」系?

パ・ド・トロワがグラン・パの中でなく、1幕で踊られました。
で、グラン・パのヴァリアシオンは「次々ソリストが登場して・・・」ではなく、主役2人だけが踊る。(普通のグラン・パ・ド・ドゥ形式に近いわけ)
現在上演されている『パキータ』のソリストたちのヴァリアシオンはあとから勝手に加えられたものだそうですから、もっともと言えばもっともですが・・・せっかくなんだから、プルミエやスジェの有望株のバレリーナさんたちに次々踊ってもらったらもっと楽しかったのにぃ、と思ってしまいましたよ。

音楽は、既視感ならぬ既聞感のあるもので・・・メロディーラインは『バヤデルカ』に似ていたような。どちらもミンクスですもんね。

美術は「要は書き割り中心」で、特筆したいようなことはなかったですが、紗幕をうまく活用していて、普通によかったです。
衣装はよかった。特に、グラン・パのコール・ドのチュチュがすてき♪ 「ああ、グラン・パだわ〜。豪華だわ〜」と意味なく感激してしまう美しさ。


パ・ド・トロワがとってもよかったです〜♪♪(ミリアム・ウルド=ブラーム、ファニー・フィアット、マロリー・ゴディオン)

ダンスマガジンだったかな、プラテルがウルド=ブラームを絶賛していて「はあ、そういうもんですか」だったのですが、今日見てみて納得できました。エレガントですね、彼女。それもたぶん、プラテルが代名詞になっている「フランス的エレガンス」の踊り方。
フィアットも、精緻な感じの踊りで、安定していてよかったです。

ゴディオンにはブラヴォ♪ 
跳躍が驚くほど高くて(私は小嶋さんを見慣れているから、ちっとやそっとでは驚かないのだ)、動きがキレててきれいで、身体も姿勢もきれい。とっても目に快い踊りで・・・ちょっと惚れたかも。
ずっと見ていたいわ〜、終わらないでほしいわ〜、毎日見たいわ〜、と思いました。

あとは、2幕で「二人の将校」を踊っていたクリストフ・デュケーヌがよかったですね。
この幕は将校さんがたくさん出ていて、その中のソリストという感じなのですが、うまいよね、彼。『白鳥』ではマチネでパ・ド・トロワ、ソワレでスペインを踊っていましたが、いつ見ても「きちんと仕事してます」という感じ。それぞれの役に合わせて何でも踊れる職人さんなのではないかしら〜。


コール・ドは、概ね良好・・・かな?
1幕の最初のほうで「ありゃ、今日も足音が盛大」と思いましたが(「村人」かな)、その後はほとんど気になりませんでした。

グラン・パは、マールイで見慣れちゃってるから感動はしませんでしたが・・・揃えて踊ることを目指していないのであろう・・・みんな同じ学校の出身だから踊り方が似ているんじゃないかな、いっせいに動く様子は壮観だし、豪華でもありました。

まあ、特に男性陣に関して「あのー、協調性というものも少しは・・・」と言いたくはなったけれど、自分の踊りを見せて出世するのがこのバレエ団のコール・ドのあり方なわけですから、しかたないのでありましょう。
(あ、でも、1幕で「振付間違えて踊ってる?」人がいたのは、困ったもんだなー、と)


うん、こんなところかな。

今日はですねー、マイムのシーンをはじめとして「あらすじ読んでないと話が見えないのでは?」があちこちにありました。(ストーリーがわかってもなんの足しにもならん、という程度のストーリーではあるが)
明日は、それが演出のせいなのかダンサーのせいなのかなども気にしながら、見てみたいと思いますー。

  

  

posted by 槻本 at 23:52 | Comment(3) | TrackBack(0) | パリ・オペラ座バレエ

2006年04月28日

パリ・オペラ座『白鳥の湖』 その5

を書こうと思ったのですが・・・あらあらあらあら,ルグリがあさっての『パキータ』を降板して帰国したそうですね。NBSのこちらのページ
(お父さんが危篤だそうで,お見舞いを申し上げます)

私も見る予定だったので,かなり残念です。
ルグリの全幕を見る最後の機会だろうから(少なくとも,パリオペでの全幕を見る最後の機会だろうから),と張り切っていたのですが・・・ま,ぶつぶつ言ってもしかたない。デュポンは見られるわけですしね。
(と言い切ってしまっては,ルグリのファンには愉快でないだろうとは思うのですが・・・まあ,そういうことです。すみません)


いやはやそれにしても,NBSも大変ですねー。
代役を調整中の段階でこういうふうにお知らせを出すなんて,(そのこと自体は誠実で結構なことですが)今までのNBSでは考えられない事態。(というより,光藍社以外の招聘元やバレエ団では考えられない事態)
ほんっとに大事件なのだなー,と。


【追記】
で,本題。『白鳥の湖』の話の続き

演出は,ただ1点を除いて,たいへん魅力的なものでした。
(今日はまとまった文章は書けそうにないので,自分のためのメモでいきます)

前奏曲の途中で幕が上がり,椅子で眠っている王子。夢の中にドレッシーな衣裳のオデット登場。ロットバルトに襲われ,二人は天高く上っていく。

1幕。次々とダンサー登場。16組のコール・ドで,うち4組がソリスト的な感じ。踊り始めるが眠り続ける王子。ロットバルト(じゃなかった,ヴォルフガング)に起こされ,促されて女性たちと少しだけ踊るが,すぐに椅子へ戻る。いろいろと取り仕切るロットバルト。ワルツは長大。(音楽が長くなっていた?)

王妃登場。結婚を命じ,石弓と王冠を与え,剣を両肩に当てる騎士叙任の儀式を執り行う。大きな衣裳の廷臣たちを従えてポーズをとる王子。直後,弓をヴォルフガングに見せるモローと(たぶん)見せなかったマルティネス。

王妃は去り,王子は椅子へと戻る。王冠を外し,ヴォルフガングとなにやら会話。パ・ド・トロワが始まる。ひたすら俯くモローと王冠に手をやりなにやら物思いにふけるマルティネス。
盛り上がる中,舞台上のそこかしこを黒い影のように歩くヴォルフガング。王子はパ・ド・トロワの途中で座を外し,舞台奥で外を眺める。

パ・ド・トロワが終わり,人々は王子がいないのに気付く。ヴォルフガングは「なにやら考えておられる。そっとしておきなさい」と告げ,女性たちを去らせる。

ヴォルフガングの指導に従い(?)王子が踊るの場。だんだん,「前で踊る王子と背後で踊る影」という趣に。
男性たちは座に戻った王子を踊りに誘うが王子は断る。乾杯の踊りの音楽で16人の男性群舞。コール・ドは踊りながら上手袖へと去り,追おうとした王子の前にヴォルフガングが立ちはだかる。

いつのまにか,舞台の袖に黒っぽい臣下風の男性たちが現れている。
この人たちの登場は,すっごくよかったわ〜。コール・ドに注目していたから,どういうふうに現れたのかわかんないの。舞台上から王子の仲間たち(?)がいなくなってみたら不気味な男たちがいた,という感じ。ヴォルフガングが配した王子の監視役なのかな〜,王子は実は軟禁状態に等しい境遇なのかな〜? とか思える。
そういう雰囲気の中でメランコリックな音楽で王子のソロが踊られるから,いっそう効果的だったし。

たぶん,その次が王子とヴォルフガングのパ・ド・ドゥ。二人で引き合って,身体を斜めにして回るパなど。ヴォルフガングは弓を王子に持たせて・・・幕は閉まらなかったような気がする・・・背景の絵が変わることにより,場面はそのまま2幕へ。

ロットバルト登場。王子は弓を構える・・・と,オデット登場。近づく王子。弓を恐れていると悟って床に置く。
オデットの身の上話のマイム。(パリのバレリーナのマイムは,動きがダイナミックで饒舌だねえ) 王子は「わかりました。愛を誓いましょう」と早速決めて,オデットに止められる。
ロットバルトが背後に登場し,オデットは連れ去られる。王子も去る。

コール・ドの白鳥24羽登場。ソリスト4羽×2も登場。
王子がまたも弓を持って現れる。オデットが現れて,「仲間たちなの。撃たないで」と懇願し,グラン・アダージオとなる。最後は頭上リフトで終わる形。
主役2人は去り,白鳥たちの踊り。コール・ド→小さな白鳥→大きな白鳥→王子のソロ→オデットのソロ。ソロを終えた王子は,そのまま下手に立って,オデットが踊るのを見ている。「オデットへの愛」の雰囲気で見ているモロー。マルティネスは,主役の邪魔をしないためかしらね? ただ立っているだけという印象。
ロットバルトが登場し,オデットは去る。「無理やり引き離される」感の強い演出。「白鳥の女王」を保ちつつ去るムッサンと「人間の女性」→「白鳥」へと一瞬で変わるジロ。
(えーと,自信はないのですが,王子の愛の誓いのマイムはなかったような気がします)

休憩。

舞踏会。ものすごい勢いで駆け込んでくるコール・ドたち。それから王妃と王子登場だったかな。
チャルダッシュ,スペイン,ナポリ,マズルカ・・・とキャスト表に載っているから,たぶんこの順で踊られたのであろう。

花嫁候補6人の踊り。「ありゃりゃ,この版もお揃いですか。ミスコンテスト形式ですか」と落胆しましたが・・・少―しずつ胸の辺りの柄が違うなどだったので,完全に同じ衣裳のセルゲーエフ版よりはマシかしらね〜。
下手から3番目の方が,上手できれいだな〜,と思いました。(ローレヌ・レヴィという方だそうで)

王妃は王子に決定を迫り,王子はお母さんを隅のほうに引っ張っていって(モローは肩を抱いて,マルティネスは手を引いて)「それはできない」と告げる。アレ王妃は激昂して,「四の五の言わんと決めなさい」と命じる。オーバン王妃は仰天して「あなたとしたことが・・・そんな馬鹿なこと言わないで」と迫る。モロー王子は,ふて腐れて(?)1人ひとり律儀に同じ調子で断りを入れる。マルティネス王子は,お母さんを納得させるために,1人ずつ変化をつけて「あなたはダメ。あなたはちょっと。あなたは・・・」と典雅にお断り。

ヴォルフガングっがオディールを伴って登場。王子になにやら耳打ちし,黒鳥のパ・ド・ドゥ(じゃない,パ・ド・トロワ)開始。
アダージオは「王子をじらす」が増えている感じだが,一般的な振付に近い。王子のヴァリアシオンは難しくなっている。その間ロットバルト(じゃなかった。ヴォルフガング)がマントを広げて観客からオディールを隠していたのはなぜだろう? オディールのヴァリアシオンは普通の振付に見えた。次がヴォルフガングのヴァリアシオン。踊り終えると,たたみかけるようにマルティネスがコーダ前半を踊る。マントの陰からオディールが現れてグラン・フェッテ。(この際関係ないが,マチネで手拍子が起きたのには仰天) 
音楽を止めないで王子のグラン・ピルエットになだれ込んでくれて,嬉しいわ〜♪

王子は母に「この人を」と告げる。王妃は困惑するが,王子の熱意に負けて許可する。
王子のプロポーズ。ヴォルフガングが愛の誓いをするよう迫り,王子は悩むことなくマイム。
ヴォルフガングが「後ろを見ろ」と告げ,振り向くと,オデットがいた。ショックを受ける王子を嘲笑し,あっという間に去っていく二人。
王妃に抱きつくなどした後に,王子はその場で気を失う。(王妃のほうも,定石どおり気を失うのであった)

休憩なしで4幕。
幕はいったん閉まったが,王子は同じ場所に倒れたまま,白鳥たちの踊り。ここでも合計32羽。しばらく後に王子が目覚めて,「ここはどこ?」状態の後に,舞台から去っていく。
オデット登場。円形を作って全員舞台上に伏せたところで再度王子登場。音楽は普通と同じだが,王子が跳躍したりしないで走りこんでくるのがとてもよい。

白鳥たちは去り,哀切な音楽でオデットと王子のデュエット(パ・ド・ドゥというよりデュエットという感じの振付)
嵐の音楽でロットバルト(ヴォルフガング?)登場。3人での踊り。ここは断然マチネがよかった。夜は「段取り」ぽくて緊迫感に欠けた。(見慣れたせいかもしれないけどー)
双方でのオデット引っ張り合い(?)はロットバルトの勝ち。オデットは舞台奥の数段高いところに追いやられ,主役そっちのけで王子とロットバルトの戦い。ここの振付は,1幕後半の2人の踊りの再現。(よい演出ですね〜)
王子は完膚なきまでに叩きのめされる。ロットバルトが倒れた王子を跨いで正面に向かって歩くなど。(蹴転がすともっとよかったのでは? なんて)

王子がスモークの中に倒れているうちに,オデットとロットバルトは舞台奥に消えて(実際は,それぞれ奥に飛び降りた),しばしの後,二人は天高く上っていく。(プロローグの再現)


うん,あともうちょっと書きたいことはありますが,とりあえず,これでいいかな。これくらいメモしておけば,『パキータ』とボリショイを見たあとでも思い出せそうだから。
(明日ヒマがあれば書くかもしれない。書かないかもしれない)


ところで,ルグリの代役はベランガールだそうです。こちら

あら,なーんだ。順当でしたね。
いや,普通ならベランガールでしょ? (ペッシュか彼だけど,ペッシュじゃ3日連続,それも,夜踊って翌日マチネ,になっちゃうし)
それが「調整に入っております」なんていうから,ほかの日までキャストが動くのかとか,もしや仰天代役か(例えばマルティネスとか。逆にスジェの誰かとか)なんて思っちゃった。
単に,今日の公演が終わるまでは,パリオペのエライ人が忙しかっただけだったのね,きっと。

とはいえ,ベランガールも2日連続主演の上に,よりによって(つーのもなんだが)日本で絶大な人気を誇るルグリの代役で,たいへんですよね。
『パキータ』は見たことがないので男性主役がどれくらい負担の多い役なのか知りませんが・・・元気な踊りで楽しませてくれますように〜。

  

  

posted by 槻本 at 20:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | パリ・オペラ座バレエ

本日のキーロフ

ヴィハレフ復元版『眠れる森の美女』

グメローワ,メルクーリエフ

  

  

posted by 槻本 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本日のキーロフ

2006年04月27日

パリ・オペラ座『白鳥の湖』 その4

の前に・・・7月のモンテカルロ・バレエ日本公演に向けて,イープラスにブログができたそうです。こちらね。
浅倉由美子さんというダンサーが主に執筆するのかな?


さて,パリオペ『白鳥の湖』の続きですが・・・最初に,ご注意。
今日は,主として悪口ですからね〜。パリオペ&ヌレエフのファンの皆さんは,注意してくださいね〜。









コール・ドは,よくなかったです。
いや,よくなかったのはコール・ドではなく振付というべきでしょうねえ。パを詰め込みすぎなのは予想していましたが,舞台上の移動は多いし,動く距離も高さも大きい。
その結果,ほとんどのダンサーが「いっぱいいっぱい」状態になっちゃってる感じ。


1幕のワルツ(16組の男女)も乾杯の踊り(男性16人)も,舞台全体を使って大きく動いてくれるから見応えがありましたし,このコは踊れてる,このコは音楽に間に合ってない,こっちのコはヤケクソ気味に動いてるから遅れてないがきれいじゃない,等々と勤務評定するのも面白かったです。ダンサーがちゃんと見分けられれば,もっと楽しめる場面だろう,とも思いました。

ただ,まあ・・・バレエというよりはマスゲームを見る楽しみに近いのではないか? という気はしました。


2幕は,フォーメーション自体は見覚えのあるものでした。セルゲーエフ版(キーロフや新国が上演しているもの)とは違いますが,ウエストモーランド版(牧が上演しているもの)に非常に似ている。(ただし,牧の白鳥より人数が多い。たぶん,18人→24人)
そういえば,オデットがマイムで身の上を語るのもウエストモーランド版と同じだし,この幕に関しては,ヌレエフが英国で踊っていたものが基本になっているのかしらん?

・・・なのですが,人間業の限界まで動きが大きくなっているから,ダンサーに余裕がないんでしょうね,とにかくもー,足音の騒々しいこと,にぎやかなこと。

前々回のキーロフもひどいと思いましたが,あれは揃って大きな音をたてることによる大音響。今回の場合は,足音自体も大きいけれど,着地のタイミングが揃わないから,なんというか・・・なんとも言いようがないですわ。(とほほほ)
マチネを見ているときは,もう一度この騒音に耐えねばならんのか,2回チケットを買ったのは大失敗であった・・・と落ち込みましたもん。(ソワレのときは,予習済みだからか座席の位置にもよるのか,それなりに聞き流すことができましたが)

上半身のほうもねえ・・・動き自体は揃っていたと思いますが,ポール・ド・ブラまで気を配る余裕がないんじゃないのかなぁ,それともそういうことは求めていないのかなぁ・・・例えば腕を上げる角度などの細かいところは揃っていないし,白鳥に見えない。詩情が全然ない。
32人のダイナミックな体操を見せていただいた感じでした。(体操として壮観であったから,いいですけどー)


舞踏会での各国のダンスも難しく,忙しくなっておりました。キャラクター・ダンスをバレエ的に難しくした感じ? 衣裳の色遣いのせいもあるのかもしれませんが,キャラクター・ダンスに見えない感じ?
この場面に関しては,不満というほどではないですが・・・「楽しいな〜」と盛り上がるのではなく「ご苦労さんだなー」という心境になったことは否定し難い。最初に全員がすごい勢いで次々と舞台に走り込んできたときは,ワクワクしたんですけれどねえ。


4幕の振付は,ヌレエフ独自のものだと思います。
特徴としては,フォーメーションが曲線中心であること(円を描くとか蛇行するとか),「上体を前に倒して進む」動きが頻出すること,そして,ヌレエフだから当然というべきか,細かい足の動きが多用されていること。

フォーメーションについては「おお,面白い」でしたし,特にマチネで上のほうから見ていたときには,一列で蛇行しながら進む動きの整い方にたいそう感心しました。(私にとって,今回のコール・ドで一番よかったのはここであった)

「上体を前に倒して・・・」には,「なんでわざわざこのような美しくない動きをさせるのか?」と。

細かい足技については,マチネのときは「白鳥にまでやらせますかいな。やれやれ・・・」という気分だったのですが,ソワレで見て認識を改めました。それぞれの白鳥の周りの湖面にさざ波が立つのを表しているような振付だな〜,雰囲気出ていていいな〜,と。
たぶん,この振付に関しては,1階席で見たほうがよいんでしょうね。

それから,この幕は跳躍系の技がないからだと思いますが,足音もさほどではなく,助かりました。

というわけで,4幕は悪くはなかったのですが・・・結局のところ,私にとってはセルゲーエフ版の4幕(じゃないな,3幕と呼ぶべきだな)ほど好ましいものはない,ということを再確認してしまいましたよ。
あの「束の間の安らぎ」が染み出てくる場面,ほっそりした白鳥たちと小柄な黒い雛鳥たちが整然と踊る場面,あれがやっぱり好きなんだわ。「ふむふむ,改訂を加えたものよりは,最初から振り付けたもののほうがよいのだな〜」などと考えつつ,「やっぱりあっちを見たいな〜」と思っちゃうくらい刷り込みになっちゃってるんだわ。


振付が異様に難しくなっているのは,もちろんコール・ドだけではありません。

1幕のパ・ド・トロワは,一般的な振付が基本になっていたと思いますが,やっぱり難しそう。
マチネのノルウェン・ダニエルなんか,身体を伸ばすヒマなく次の動きに移っている・・・というふうに見えて,なんだか気の毒なようでした。

その中で「いや,こりゃスゴイ」だったのは,ソワレのドロテ・ジルベール。
忙しそうな振付を全然問題なく踊りこなして,さらに自分なりのアクセントまでつけている。アダージオでの跳躍も高いし,華もあると思いますし,なるほどー,『パキータ』で主役にキャスティングされるのももっともだ,と感心しました。(キトリなんかもいいんじゃないですかね?)

エマニュエル・ティボーも上手で(右,左,右と連続するトゥール・ザン・レールが見事!),すっごいバネだな〜,と思いましたが,うーむ・・・むかーしむかしに『ナポリ』で見たときの「踊る喜び」みたいなものが感じられなかったので・・・大人になったと考えるべきなのかしらね? それとも,サポートが不得意そうなので,その負担のせいかしらん?


4羽の小さな白鳥には,「わざわざ難しくして,振付のかわいらしさを削ぐのは理解し難い」と。(これも,体操として見応えがあったとは思う)
ところで,上手から2番目の方がきれいでしたね〜。踊っているときに目立ったわけではないのですが(目立ってはいけない振付ですもんね),4人で立つと,首が長く,頭が小さく,お顔も愛らしく,容姿だけで詩情が感じられました。
(名前がわかる方がいらしたら,教えてくださいー)


そして,王子の踊りもねえ・・・。
1幕の最後のほうにメランコリックな音楽で踊られるソロは,「ヌレエフにしてはラインの美しさを見せている」と思いましたが・・・2幕の途中のソロは・・・えーと,私はヌレエフ振付について「ルグリが踊っても,きれいだな〜,でなく,上手だなー,としか思えない困ったもの」だという評価を下していたのですが,「マルティネスが踊っても(以下同文)。まして,モローにおいてをや」でありました。
音楽の選択も疑問。聞き覚えがない曲でしたが,曲調が明るすぎて「つぎはぎ」感が大きかったです。


以上で,コール・ドと振付についての悪口を終わります〜。

かねてから,ヌレエフの振付というのは「(ダンサーの)労多くして(私の美意識への)実り少ない」ものだと思っていましたが,今回バレエの定番である『白鳥の湖』で見て,ますますその思いを深くしましたし,そのことを確認できて,たいへん有意義な舞台でありました。
(『白鳥』持ってきてくれてありがとう〜)

それにしても,音符の一つひとつにパを当てないではいられない,「余白の美」などは全く理解できそうにないヌレエフという方は・・・一種の不安神経症なのではないかと思ったり,「生き急いだ」生涯と重なるようだと感慨にふけったり,もしかすると貧乏性だったのではないかと失礼なことを考えたり・・・。


さて,と。
明日は,できれば演出や美術の話などを。そこまで行ければ,感想も終わり。
『パキータ』を見る前になんとかしたいものですわ〜。

  

  

posted by 槻本 at 23:11 | Comment(3) | TrackBack(0) | パリ・オペラ座バレエ

2006年04月26日

DVD パリ・オペラ座『ジュエルズ』ほか

HMVのサイトから新発売DVDをご紹介

Orfeo Ed Euridice: Guidarini / Australian Opera & Ballet O D.hobson Thane
UK輸入盤。2006年04月30日発売。
『オルフェオとエウリディーチェ』でしょうが,オペラ&バレエと書いてあるので,オペラにバレエ団も出演する・・・のかしらね?? 


La Dame De Pique(Tchaikovsky): Bolshoi Ballet Tsiskaridze Liepa Lunkina
ヨーロッパ輸入盤。2006年05月15日 発売予定

おおっ,ボリショイの『スペードの女王』ですね〜。
ツィスカリーゼ,リエパ,ルンキナ出演。
以前NHKの衛星放送で放映された・・・んでしたっけか? 振付はローラン・プティ。音楽は,チャイコフスキーの『悲愴』だったような記憶が。
舞台で抜粋を見たことがあるのですが(感想はこちらの下のほう),迫力ありましたよ〜。
ん? 日本盤は出ないのかな?


In Den Winden Im Nichts(J.s.bach): Zurich Ballet
ヨーロッパ輸入盤。2006年05月15日 発売予定
チューリッヒ・バレエによる『風に乗って無の世界へ』
これも以前衛星放送で放映されましたよね? 見ませんでしたが,振付は芸術監督のシュポレリだったような。


Don Quixote(Minkus): American Ballet Theatre
ヨーロッパ輸入盤。2006年05月31日 発売予定
えーと,HMVに写真が載っているのですが,ハーヴェイ/バリシニコフ主演の映像のようです。
これは,国内盤もかなりお安いですから(こちらに載せてます),意味ないかも。


バレエ『ジュエルズ』 ジョージ・バランシン&パリ・オペラ座バレエ
UK輸入盤。2006年05月31日発売。

というわけで,パリオペの『ジュエルズ』です。2005年10月・11月収録。「ジョージ・バランシン・フォーエバー」なるドキュメンタリーつき。
国内盤も6月1日発売予定でアマゾンでも扱うようですが,日本語字幕はないそうで。(情報源:Yuki's Web Page さんの4月24日の日記)
ドミュメンタリーに日本語字幕のない国内盤とは困ったもんですなー。


以上。
なお,パリオペ『白鳥』の話(マルティネスの王子について)は別記事にして,↓にありますので〜。

  

  

posted by 槻本 at 22:44 | Comment(2) | TrackBack(0) | バレエ映像・関連CD

パリ・オペラ座『白鳥の湖』 その3

マルティネスは,もの静かな感じの青年王子でした。女の子たちと楽しんだり剣やら弓を扱うよりも,読書などを好みそう。
とはいえ,娘たちに誘われれば穏やかな笑顔でそつなく相手をしますし,王妃から石弓を与えられれば有り難く受け取るし,騎士への叙任(王への儀式?)ではきちんと風格ある様子を見せる。分別をもって行動している人だという印象ですし,周囲からは申し分ない王子として認知されているであろう,と思えました。
でも,パ・ド・トロワの途中で座を外して外を眺めるときは,片膝を緩めて腕組みなんかして,内省的な雰囲気が漂うの。

家庭教師との関係は密着型ではなく,折りにふれて言葉を交わす感じ。臣下として信頼している,というふうに見えました。
(その分,ゲイテイストは薄かった。面従腹背の野心家によるお家乗っ取りという結末のほうが似合いそうな)

花嫁候補に対しても宮廷儀礼に則って踊ってあげて,「Non」を告げるところも深刻ではなくさらっとエレガント。
この辺りの演技を見て思ったんだけど・・・マルティネスは,2幕も夢の中だったという解釈なのかな? 
夢の中は夢の中,舞踏会は舞踏会。オデットにとらわれているわけではないから,平常心で舞踏会に参加していて,単に「気に入る娘はいない。または,まだ妃を決める気はしない」からどの娘も選ばない。オディールを選んだのも,要するにジロのタイプが好みだったから。なんて。

ところが,最後にオデットの影が出てきて,実はあれは夢ではなく現実であったと悟る。
だから,すぐに母后にすがりついたりしないで,自分のしたことを再確認してから,白鳥がいた方へ向かおうとしたのかも。そして,現実だと悟って,(ここに至って一瞬王妃の裾のあたりにすがってから)ゆっくりと崩れ落ちたのかも。

もっと考えると・・・
そうして気を失った王子が目覚めたら周りには白鳥たち。これは現実? それとも夢の続き? 
ああ,もう,どこまでが夢なんだか現実なんだかわからないわ。もしかすると,作品全体が,延々と続く王子の悪夢なのかもしれない。なんて。

マルティネス自身はよくも悪くも端正で,私に妄想を起こさせるようなエキセントリックなところはないにもかかわらず,こんなことを考えられるのは,やはり演出の力でしょうね〜。
(おとといマラーホフを引き合いに出しながら書いたのは,この辺りのことを言いたかったのです)

踊りは実に見事でした。なんとも難しそうな振付を全く破綻なく見せていて,安定していて,ほんっとに見事。
立居振舞は・・・えーと,概ねエレガント,という感じかな。3幕で椅子に無造作にすわっているのはどうかと思いましたが・・・1幕で,椅子の背にかけてある王冠(?)にふとさわってみる指先の優美さなどには感心しました。
芝居は巧み。さすがベテラン,さすがエトワール,という感じ。

というわけで,特に「きゃああ」もなかったですが,不満は全然ないです。
いや,一つだけあった。ヘアスタイル膨らみすぎだよぉ。もともと巻き毛の方だったと思いますが,かなーり「爆発?」に近かったと思います。王子のみだしなみとして,いかがなものでしょうかねえ?


本日はここまで。
(たぶん)明日は,振付について悪口を書きますー。

  

  

posted by 槻本 at 22:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | パリ・オペラ座バレエ

本日のキーロフ

『ジゼル』

パヴレンコ,クズネツォフ

  

  

posted by 槻本 at 20:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本日のキーロフ

2006年04月25日

パリ・オペラ座バレエ『白鳥の湖』 その2

あちこちで読みましたが,昨日はジロがプロローグで負傷して,2幕以降は,1幕のパ・ド・トロワと大きな4羽を踊る予定だったエミリー・コゼットが代わりに踊ったそうですね。

私は当事者ではないので(昨日の舞台を見ていないので)どうこう言えるわけではないのですが・・・万が一に備えてムッサンかルテスチュが劇場入りをしていなかったのかしら? と不審に思いました。
新国ではそのような「当番」があると聞いていたので,それ以上の規模のカンパニーであればそれくらいの準備はあるものだとばかり・・・。そうでもないんですかね???


さて,土曜の舞台の話を。

マチネのムッサンはたおやかでありながら硬質の踊りで,毅然とした白鳥の女王でした。躊躇いながら王子に惹かれていく2幕の表現がとてもよかったですし,4幕も,軟弱で役立たずの王子(つーのもなんだが)よりずっと大人で,「運命は知っている。覚悟はできている」という感じ。

2月に「バレエの美神」で見た印象からして「もしかして産後で体調が戻っていないのでは?」と心配していたのですが,全然そんなことはなく,すてきなオデットでした。

オディールは,妖艶でもなく悪女でもなく,オデットそっくりの女性がロットバルトの力によって現れた,という感じかな。邪な感じなど全くなく,明るく嫣然と微笑む大人の女性。
ちょっと華が足りない感じだし,グラン・フェッテの後半で脚が落ちてくるなど,テクニック(それとも体力?)が弱いのが惜しいなー。


ソワレのジロは,プロポーションからすると意外にも(パリオペファンの皆さんのご意見に接したところからすると予想どおりの),フェミニンな白鳥で,特に4幕で切々と嘆くシーンが雄弁。

上半身がしっかりしすぎているからどんなもんかなぁ・・・と懸念していたのですが,踊っているときは大丈夫でした。(カーテンコールでは少し気になったけどー) 例えばヴィシニョーワの筋肉質な上腕部なんかより,まろやかで女らしく見えますね。
ただ,マルティネスの頭上リフトから「えいやっ」の気合が聞こえそうなのは,双方ともに気の毒なことだなー,と。

オディールは,「オデットのふりをしている」ところとオディールとして踊っているところのメリハリがわかりやすかったですし,華やかに輝いていました。(こちらも妖艶とか悪女ではない感じ。演出の要請なのかしらん?)
長いバランスを見せるなどテクニックも万全,ヴァリアシオンもダイナミックで美しく,フェッテもダブルを織り交ぜて・・・と絶賛モードだったら,後半で崩れたのがもったいなかったなぁ。

そうそう,彼女は,前奏曲で普通の女性の姿で登場したところがすばらしかったです。
照明が暗い中なのに,すべるように舞台に登場しただけでオーラが感じられ,差し上げた腕からは,高貴な女らしさが匂い立つよう。


モローは,,終始一貫陰気な顔をしていた印象。
これは,青春の屈折とか,即位を前にしたモラトリアムとか,まだ見ぬ恋への憧れとか・・・そういう生易しいものではないね。とにかく自分の周りの全部が嫌らしい。生きていることも嫌なのかも? でも死ぬ勇気もないのかも? うつ状態の王子という解釈なのかも?

・・・と考察したり,もしや単なる演技力不足か? と疑ったりしましたが・・・フォヴラン@家庭教師が最初から王子を支配している感じだったので,家庭教師によって抑圧され無気力な青年になってしまったのであろう,と考えることにしました。

2幕がとてもよかったです。
立居振舞が今ひとつ洗練されていないせいもあるのでしょうか,見た目はきれいだけれど気持ちは純朴な青年に見える。その効果として,オデットに対する態度が「憧れ」に見えました。

サポートがていねいで誠実だし,二人で作り出すシルエットがとてもきれいだし,体格的にも「理想のパートナー」になれる方なのではないか,と。
特に,ラストで腕の力だけでムッサンを頭上まで上げたように見えた(からご本人もきれいに見える)のに感心しましたし,さらに,下ろすときのコントロールもゆっくり&スムーズ。(ムッサンが華奢だし上手だということもあるでしょうが)

踊りは,「詰めが甘い」が散見されるなど,細部までは行き届かない印象。(見ているときもそう思ったが,ソワレでマルティネスを見るとますます・・・。日本での全幕初主役で緊張していたのかしらん?)
大きくて柔らかな踊りだな〜,正統派だな〜,と思えたのがよかったです。

いや〜,それにしてもすばらしいプロポーションですね〜。
脚がとーっても長くてまっすぐで・・・そして,頼もしい上半身。(「パリのウヴァーロフ」と呼んではどうだろうか?)


えーと,中途半端ですが,今日はここで時間切れ。(たぶん)明日はマルティネスの王子の話から。

ところで,アマゾンからDVD『パキータ』の宣伝メールが来ました。
『パリ・オペラ座バレエ「パキータ」全2幕(ラコット版)』、現在好評発売中です ということなのですが・・・はて,これって近々公演があると知っての宣伝なのかしら? それとも,なんだかわかんないけど最近売れているから・・・ということなのかしらん?

ま,どっちでもいいや。私も便乗して宣伝しよう。
バレエDVD通販情報のほうで輸入版も含めて紹介していますので,よかったらご利用ください。

今買って予習するにせよ,舞台で感激して映像も買うにせよ,アマゾンや会場で定価で買うのは損ですよん。こちらで比較してお安いところをご利用くださいね〜。

  

  

posted by 槻本 at 23:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | パリ・オペラ座バレエ

2006年04月24日

パリ・オペラ座バレエ『白鳥の湖』 その1

既に皆さんご存知でしょうが,ボリショイも得チケが出たそうですね。
"G.W.は東京へ行こう!”ペアシート特別販売 だそうで,こちらのページの上の3つ。


さて,パリオペ『白鳥の湖』の話

ヌレエフ版は王子の内面に焦点を当てている・・・と言われていますよね。
私,それを「王子の心理について,通常の『白鳥』と違う解釈をしている=物語の読み直しをしている」という意味だと理解していたのですが,そうではないみたい。

王子の精神状態は一般的なジークフリートと似たようなもので・・・ただ,普通の『白鳥』だと,その心理が観客に伝わるかどうかはダンサー次第(時には,ダンサーと観客の相性次第)なのを,誰が踊っても伝わるように演出で処理した・・・という感じを受けました。

ちょっとわかりにくいですかね?
ええと・・・例えばマラーホフは,稀有なる「語る身体」と優れた演技力でもって『白鳥の湖』を「王子の物語」として見ることを可能にします。一方ヌレエフ版では,周りの振付や家庭教師の設定を変えてあるから,誰が踊っても「王子の物語」に見えるようになっているわけです。
それだけのことであって,要は普通の『白鳥の湖』であった,と。

うーむ,それがどうした? 当たり前では? と言われそうな気も。
ん? それ以前に,「誰が踊っても」なんて書いてはパリオペファンに怒られそうだわね。えーと・・・「この難しい振付を踊る技量があれば,誰が踊っても」にすれば大丈夫かな?


ま,それはさておき・・・
家庭教師はおいしい役ですね〜。

最初から王子を(宮廷全体も?)支配している冷酷で犀利な重臣という感じのフォヴラン,表面は恭しく振舞いながら,実は「得体の知れない陰謀家」風のパケット,どちらもとてもすてきでしたわ〜♪

踊りはフォヴランのほうがシャープな感じで好み。(パケットには,ちと「勢いで踊ってる?」感が。同じくらい上手だったとは思うけどー)

マントの扱いは断然パケット♪
3幕のロットバルトの衣裳は,オディールをサポートする関係上,長ーいマントを腕に巻きつけて調整する必要があるのですが,フォヴランは「さりげなく」に腐心している。(彼のロットバルトは理知的な感じだから,これはこれで結構でした) 
パケットのほうはそれも演技にして「派手に,目立つように,音高く」やっているのが,すっげーかっこよかったー。


でもって,「あ,この役,小嶋さんに踊ってほしいなっ」と。
こういう想像って目下の状況ではかなり辛いから,最近はそういう見方をしないように気をつけてるの。でも,この作品の場合,彼が踊るという事態はそもそも絶対あり得ないから,安心して禁制を解いてみました。
うふ,似合うよね,きっと♪


ええとですねー,話がそれたところで本日は終了いたします。
こういうのを羊頭狗肉というのでしょうなー。すみません。(いや,私にとってはそうじゃないけどさ) 
(たぶん)明日は普通に主役の話を書きます。

あ,そうだ。
表紙のカウンターが53万を超えました。(皆さま,いつもどうも〜)

  

  

posted by 槻本 at 23:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | パリ・オペラ座バレエ

2006年04月23日

パリオペ『白鳥の湖』ですが,

昨日,マチネとソワレを見てきました。
さすがに疲れたわ〜。おまけに,今朝早く帰ってきてあちこち駆け回って用事を片付けたから,さらに疲れた。

いろいろ取り込んでいるため感想は明日以降になってしまいますが,初めて見る演出だから興味深いし,キャストによる違いも楽しめたし・・・ということで大いにエンジョイしました。
うん,でも,やっぱりチケット代は高すぎだとは思いました。(「金返せ」とは全然思いませんが,「もう一度見られるなら同じお金を喜んで払うわ〜」とも全然思えない)


今日は,会場でもらったちらしの話とかを。

1 世界バレエフェス関連
皆さん既にご存知かもしれませんが・・・会場では,世界バレエフェスA・Bプロセット券と全幕プロの優先予約を受け付けておりました。
先日,FAXでの優先予約用紙が入ったDMが,予約開始を数日過ぎて締切間近に届く方続出,という事件があったわけですが(私の家の場合,締切の日に届いたので,夜帰ってきて開けたときには既に予約時間は過ぎていた。NBSの事務能力っていったい???),それと同じ条件で受け付けるとのことでした。


2 マリインスキー・バレエ 
チケットは6/3発売

「ヴィシニョーワのすべて」 
11月29日(水)18:30 東京文化会館
『ジュエルズ』より『ルビー』/フォーサイス振付作品(演目未定)/『バヤデルカ』第2幕 ほか

「ロパートキナのすべて」
11月30日(木)18:30 東京文化会館
『ライモンダ』第3幕/『パヴロワとチェケッティ』/『瀕死の白鳥』/『ジュエルズ』より『ダイヤモンド』 ほか

「オールスター・ガラ」
12月4日(月)18:30 東京文化会館
パ・ド・ドゥ小品集/『エチュード』 ほか

『海賊』
12月05日(火)18:30 東京文化会館
12月06日(水)18:30 東京文化会館
12月07日(木)18:30 東京文化会館

『白鳥の湖』
12月08日(金)18:30 東京文化会館
12月09日(土)12:00 東京文化会館
12月09日(土)18:30 東京文化会館
12月10日(日)12:00 東京文化会館
12月10日(日)18:30 東京文化会館

えーと,ヴィシニョーワのガラの演目が『Du cote de chez Swan』からフォーサイス作品になった以外は,先日載せたものと同じようですね。

料金
ヴィシニョーワとロパートキナのガラ
S:22000円 A:18000円 B:14000円 C:11000円 D:8000円 E:5000円 学生:3000円

オールスター・ガラ,『海賊』,『白鳥の湖』
S:20000円 A:16000円 B:13000円 C:10000円 D:7000円 E:4000円 学生:3000円

これも高いっすねえ。
なお,5枚以上まとめて申し込むと(同じ日に同じ席種を5枚でも,いろいろな演目のいろいろな席種を混ぜ合わせても,1回の申し込みで5枚以上になれば)1枚につき1000円割引してくれるそうです。

前回の騒ぎを反映してでしょう,予定キャストは決定次第発表するがチケット発売時に決定していない可能性がある,最終的な出演者は当日発表,購入したチケットのキャンセル・公演日振替はできない,等々と詳しく書かれておりますです。

ちらしに名前があったダンサー
ヴィシニョーワ,ロパートキナ
パヴレンコ,グーメロワ,テリョーシキナ,ゴールプ,ソーモワ,オブラスツォーワ
ゼレーンスキー,ファジェーエフ,コールプ,コルスンツェフ,バラーノフ,メルクーリエフ,サラファーノフ,シクリャーロフ

東京以外の公演
11/23(木) 愛知芸術劇場 『白鳥の湖』
11/26(日) びわ湖ホール 『海賊』
12/2(土) フェスティバルホール(大阪) 『白鳥の湖』
12/3(日) フェスティバルホール(大阪) 「ヴィシニョーワのすべて」  

大阪は,この夏はヴィシニョーワ/マラーホフの『ジゼル』もあるし,「ヴィシニョーワに恵まれた年」ですね〜。


3 牧『ノートルダム・ド・パリ』カジモドのキャスト
リエンツ・チャンだそうです。

うーん,うーん・・・チャンはマルセイユ時代からのプティ・ダンサーですからよいのかもしれませんが・・・なんつーか,チケットの売れ行き増に貢献しそうにないというか,自分でも「さあ,皆さん見にいきましょー」と勧める自信が持てないというか・・・うーん,うーん・・・。(困)


4 草刈民代プロデュースによるローラン・プティ作品の公演にオフィシャルサイトができたようです。(別窓で開きます)
http://www.soiree2006.jp/


5 「パリオペラ座バレエと街歩き」という本が発行されたそうです。

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icon

(あのー,ルグリの写真,もっとよいのはないんですかね?)

ちらしに掲載してあった目次(と思われる)
Acte1 オペラ座の魅力,バレエの楽しみ
Acte2 輝けるダンサー 10名のインタビュー
マニュエル・ルグリ,マリ=アニエス・ジロ,マチュー・ガニオ,バンジャマン・ペッシュ,エルヴェ・モロー,エレオノーラ・アバニャート,ミリアム・ウルドブラム,ジョジュア・オファルト,ローラ・エケ,セバスチャン・ベルトー
Acte3 パリで楽しむおいしいもの
Acte4 オペラ座鑑賞ガイド&パリの街歩きガイド

Amazon.co.jpでも買えますが,840円の本ですので,「完全送料無料キャンペーン」中の楽天ブックスセブンアンドワイiconの「セブンイレブン受取りで送料無料」を利用なさったほうがよろしいか,と。(↑の写真はセブンアンドワイから)

いや,それよりも,昨日も会場で平積みになっていましたから,パリオペの公演会場で買えばいいわけだ。(この本を買いたい方は皆さん行かれますよね,きっと)


そうそう,アマゾンといえば・・・4/26発売のDVD。
買うと決めている皆様は,アマゾンの22%割引が利用できる今のうちにお忘れなく〜。

ルドルフ・ヌレエフ振付・演出「眠れる森の美女」プロローグ付3幕
パリ・オペラ座バレエ「ノートルダム・ド・パリ」(全2幕)
熊川哲也 くるみ割り人形


なお,ちらしから転載した事項については誤りのないよう努めましたが,急いで書いたので,もし間違っていたらごめんなさいね〜。

  

  

posted by 槻本 at 23:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | パリ・オペラ座バレエ

本日のキーロフ

『ジゼル』

ノヴィコーワ,シュクリャーロフ

  

  

posted by 槻本 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本日のキーロフ

2006年04月20日

チケットクラシック2006年5月号が

郵送されてきました。

新国の吉本さんのインタビューが載っていて,もちろん話は『こうもり』ウルリック役のことから始まっています。
一方で,今日,新国のサイトで怪我による降板が発表されたわけで・・・うーん・・・胸が痛むというか,なんとも言えない気分。

それにしても,結局ボニーノが全日出演というのは・・・「いい人だな〜」とは思いますが,困ったもんです。
合わないとは思うけれど,トレウバエフに踊らせればいいじゃないの。もっと合わないとは思うけれど,市川さんとかバリノフという手だってあるかもしれない。

うーむ,自分でも「合わないとは思うけれど」を付けてしまうので主張に説得力が欠けるとは思いますが,公演直前ならともかくひと月以上前に降板して,代役をカンパニーの中から出さないっていったい???


えーと,話をチケットクラシックに戻すと,冒頭に「牧阿佐美バレヱ団創立50周年」の特集記事があって,あと,新国とNBAの『ジゼル』の記事があって(NBAはヤンヤン・タンが主演するんですね〜),スタダン『くるみ』に焦点を合わせた吉田さんの記事もありました。

牧の特集は,とてもよいと思いますよ〜。
50年間の上演作品一覧で始まって,プティとの関係が話題になって,批評家さんたち5人がそれぞれ「この一作」を語って(志賀さんの名前に誤植があるのはどうかと思うが),ダンサーやバレエミストレスによる「バレエ団のここが好き」という記事の次に50周年記念公演の紹介があって,三谷芸術監督のインタビューで終わる。
最終的に販促記事なのは明らかですが,無料でこれくらい読めれば文句なしだと思います〜。


さて,ところで
「バレエ団のここが好き」にはバレエミストレスは登場しているのに,我が愛するバレエマスターは出てこないんだわ。
ま,そういう立場で出てこられてもこっちも困るからいいんだけど(かといって,ダンサーとして登場するわけもないしー),でもやっぱり,愉快な気分ではないんだよね。

というより,我ながら非合理的だとは思うけれど,ちょっと不機嫌。
不機嫌の効果でつまんない冗談を思いつきました。
・・・あらま,もしかして,小嶋さんは牧バレエのこと好きじゃないのかしらね〜?

うーむ,ほんとにつまんない冗談だな。


あ,そうそう,全然話が変わりますが,イープラスに松山『ジゼル』とパリオペの得チケが出ております。
パリオペのほうは日程やキャストから「さもありなん」なのですが,松山のほうは驚いた。たまにしか行きませんが,行くときはいつも「売り切れ 又は ほぼ満席」状態なのに,いったいなにが起きたのだろうか?(謎)

森下さんのジゼルは3年前に見ましたが,とてもよかったですよ〜。(感想はこちら
もし「まだ見たことない」という方がいらしたら,一度はご覧になることをお勧めします。
年齢的な問題はあるので,結果として「・・・」という方もあるとは思います。でも,それでもなお,試してみる価値は絶対ある,とも思います。

せっかくお安くなるわけですから,日程が合う方は,この機会にいかがでしょーか?
(明日の朝10時発売のようです)

  

  

2006年04月19日

キーロフ(マリインスキー)日本公演の日程

あちこちのサイトさんで話題になっていますが,ジャパンアーツのサイトに載ったそうで。
(直接リンクする能力がありませんので,ページ上部の「全国公演スケジュール」のところから行ってくださいませ)


「ディアナ・ヴィシニョーワのすべて」 
11月29日(水)18:30 東京文化会館
『ジュエルズ』より『ルビー』/『Du cote de chez Swan(スワン家の方へ?)』/『バヤデルカ』第2幕 ほか

「ウリヤーナ・ロパートキナのすべて」
11月30日(木)18:30 東京文化会館
『ライモンダ』第3幕/『パヴロワとチェケッティ』/『瀕死の白鳥』/『ジュエルズ』より『ダイヤモンド』 ほか

「マリンスキー・オールスター・ガラ」
12月4日(月)18:30 東京文化会館
パ・ド・ドゥ小品集/『エチュード』 ほか

『海賊』
12月05日(火)18:30 東京文化会館
12月06日(水)18:30 東京文化会館
12月07日(木)18:30 東京文化会館

『白鳥の湖』
12月08日(金)18:30 東京文化会館
12月09日(土)12:00 東京文化会館
12月09日(土)18:30 東京文化会館
12月10日(日)12:00 東京文化会館
12月10日(日)18:30 東京文化会館


感想:
あまりといえばあんまりな日程ですなー。(嘆息)

キーロフだからなんとかしたいですが,なんともしようがないかもしれん。
ヴィシニョーワの『ルビー』もロパートキナの『ダイヤモンド』もオールスターガラも見たいのはやまやまですが・・・なんつーか,都合のつけようがないつーか限りなく諦めの心境に近いつーか・・・。


ご参考まで:
ヴィシニョーワ・ガラの『Du cote de chez Swan』というのは,今年のマリインスキー国際バレフェスティバルで初演された新作。

作曲,振付などはこちらに載っています。
フランス語は知識がないので自信はないけれど,もしかすると,プルースト『失われた時を求めて』の中の『スワン家の方へ』なのではないか,と想像しているのですが・・・???

ロパートキナ・バラの『パヴロワとチェケッティ』はノイマイヤー振付。
ダンスマガジン06年4月号43ページに写真が載っています。

ワガノワのレパートリーに入っているので見たことがあります。
でもって・・・そのときは気付かなかったけれど,この写真を見てわかりました。
これってたぶん,ノイマイヤー版『くるみ割り人形』の1シーンですね。

この版は,マリー(クララ)は夢の中でバレエの世界に入っていくことになっていて,この踊りはその導入部だったかな。(普通の『くるみ』だと雪の場面あたり?)
バレリーナであるクララの姉(もしかするとマリー本人だったかも)がバレエマスター(=ドロッセルマイヤー)に指導を受けてバーで踊るシーン。

私,この作品のバレエマスターはプティパを表象しているのだと思っていたのですが・・・ふーむ,チェケッティ・・・だったのか??

  

  

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