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2009年05月30日

MRB発表会の感想

MRBの発表会は、今まで見たことのあるよその教室とはかなり違っておりまして、大人の出演者がたいへん多かったです。
あどけないお子さんやジュニアの方も出演していましたが人数が少なく、必然的に客席の中の子どもの人数も少なく、また「いかにも父兄・親戚な言動」の方も少なく、たいそうマナーのよろしい客席でありました。

大人の出演者は、率直に言って玉石混交。
コンクール入賞歴のある方や講師を務めている方の堂々たる舞台もあれば、いかにも「大人からのバレエ」な方のソロもあり。
あと、各自が踊りたい作品を選ぶのでしょうねー、同じヴァリエーションやパ・ド・ドゥが何回か出てきたりしました。

で、けっこう面白かったです。というか、「飽きなかった」というのが正確かな。
デキに緩急があるから集中力が削がれないし、同じ踊りだと比較もできるし。

それに・・・一概には言えないでしょうが、よその発表会だと山ほど見られる「教わったとおりに上手に踊る」ジュニアより、技術的に難があっても「このヴァリエーションを踊りたい!」方のほうが役柄に説得力が生まれることもあるように思いました。


さて、第1部:バレエコンサート
最初に、中学生?小学校高学年?な4人の『くるみ』葦笛があって、小さいお子さん4人の『眠り』銀の精の踊り(つーより、銀の精の曲を使った踊り)があって、同じく小さなお子さん2人の『海と真珠』。

続いて、「ソロはまだ早い」方々ということでしょうかね? 大人4人の『眠り』よりオーロラの友人の踊り というのがあって、ヴァリエーションが2曲。


ここで早くも小嶋さん登場。
『海賊』パ・ド・トロワ 松田/法村/小嶋

松田さんはサーモンピンクのチュチュ、法村さんはマリインスキー系の衣裳(法村友井のレパートリーにありますもんね)に髭を描いておりました。
小嶋さんは金茶のハーレムパンツ。
アリにしては装飾が少ない感じでちょっとつまんなかったですが・・・いや、パ・ド・トロワのアリのだからあれでいいのか?
もんのすごく久しぶりに裸の上半身なんか見ちゃって、ドキドキしましたわん。

えーと、この踊りに関しては、なにしろルジマトフの刷り込みがありますので、最初のうちはちょっと困りながら見ていたのですが、アダージオの中盤あたりの両膝で立って見せるポーズに「うわっ、きれいっっ」と目を瞠る瞬間があり、「やっぱり美しい人だわ〜♪」ということで私の内部で解決がつきましたので、その後は大いに堪能しました。

回転は彼にしては抑制不足だったと思いますが、ま、王子じゃなくて奴隷(あるいは海賊)だから。
跳躍も全開ではなかったと思いますが、もちろんきれい。コーダの最初に舞台を横切るところでは、周りからジワが起きました。

見せ方については、去年見た『ドンキ』パ・ド・ドゥがえらいこと派手で、その水準を期待していたので、物足りなく感じたというのが正直なところ。(あと、やっぱり、拭い難い「刷り込み」のせいでもあるでしょうねえ)


パ・ド・トロワ全体としては、法村さんの童顔と小嶋さんの三白眼のせいで、話が少々ミョーなことになっておりました。

松田さんは満面の笑顔(とお姫様にしては妖艶なメイク)で、女王様然としたメドーラ。
法村さんのコンラッドは、美しい恋人を得て幸せいっぱい〜という感じの笑顔。ちゃんとエライ人には見えるのですが、海賊というよりは良家のボンボン?

で、ちらとも笑わない小嶋さんは、軟弱な若様への不満を押し殺して恭しく振る舞っている配下のように見えました。
それ自体はかっこいいですし、アダージオではそれが一種ストイックな趣きにもなって悪くなかったのですが、ヴァリエーションになったら、完全に「謀反起こしそう」で・・・アリではなくてビルバントだったのか? もしかして?

ま、そんなこんなで絶賛はしませんが、珍しい演目で見られて楽しかったです。
「両手を肩のあたりに置く」形がイマイチ洗練されていなかったので、そこを改善して、また見せてほしいな〜♪

あ、構成・振付は、マリインスキー〜ミハイロフスキーで見られる一般的な感じだったと思いますが、松田さんがコーダのグラン・フェッテを短くして、法村さんがマネージュ(バタフライ)を見せておりました。


その後は女性のヴァリエーションが5つ続いて(中では、意気揚々たるエスメラルダを踊った方が印象に残りました)、男性のソロも2つあって、また『海賊』。
(その前にもメドーラを踊った方があったので、3つ目の『海賊』と言うべきかも)

今度は、パ・ド・ドゥで、MRBの講師の方と山本隆之さんが踊りました。
面従腹背のアリの次は女蕩しのアリですかいな、という感じ。
「姫と海賊」なんかはカケラもない、ロマンティックで愛のあるパ・ド・ドゥで、たいへん結構でした。

メドーラはクラシック・チュチュでないほうのデザイン。(なんて呼ぶの、あれは?) 山本さんはマリインスキーのブルーの衣裳に似た感じで、腕輪とかウエストやパンツ前部がキラキラと。(だから、小嶋さんももうちょっと装飾を・・・と) 

山本さんを見るのは久しぶりでしたが、腕の動きがますますエレガントになりましたね〜。ハンサムなのはもちろんですし、古典のパ・ド・ドゥを踊るダンサーにふさわしい品もあり、すてきでした。
これでもうちょっとソロで見せてくれれば・・・ではあるのですが、普通には上手なわけですし、何より、それが瑕にならないくらいパ・ド・ドゥ全体での甘やかな雰囲気の表出が見事。


次は、ヴァリエーションが7つあって、講師の方と沖潮隆之さんの『ドンキ』パ・ド・ドゥになりました。
沖潮さんはお名前はもちろん知っていますが、踊りを見るのはたぶん初めて。「苦味走ったいい男」系のお顔の方で、男性的なバジルでした。

そして、第1部の最後が、生徒さん主演のローズ・アダージオ。
先日書いたとおり、王子たちのキャスティングがたいへんなことになっておりました。

今回の衣裳は、上質とも重厚とも言いかねる生地のパステルカラーというかアースカラーというか・・・な色違いで、残念ながら小嶋さんはあんまり似合っておりませんでした。
(ふんわり〜タイプではないので、ふんわり〜な色は合わないのであろう。暗色系の衣裳で髭などつけて出てくる系の4人の王子だったら、もっと風采が上がりそうだ)

踊りですが・・・いや、踊ってはいないな・・・山本さんと法村さんが「王子はエレガントにたたずむのが仕事」という方針で、藤井さんは「王子はサポートするのが仕事」だった中で、「おお、なんと愛らしい姫だ」とか「まるで花のようではないか」とか律儀に隣の王子に話しかけておりまして、いつもながら仕事熱心な人だなー、と心和みました。


えーと、第2部。またも、バレエコンサート。
最初が講師の方と梶原将仁さんの『エスメラルダ』パ・ド・ドゥ.梶原さんも初めて見ましたが、背が高い方ですね〜。

次は、また『海賊』パ・ド・ドゥで、踊ったのは、生徒さんと恵谷彰さん。
恵谷さんは、少々軽量級でしたが、(前の2人と違って)正統派のアリ。(恋人どうしではなく)「お姫さまと海賊」という感じが出ていましたし、シャープなテクニックもこのパ・ド・ドゥ向き。イエローのハーレムパンツの前の部分に光る飾りをつけて、バレエ・コンサートらしい華やかさも。(だから、小嶋さんももうちょっと装飾を・・・とまた思った)

で、ヴァリエーションが4つ続いたあとは、「Кукла」というソロ。ロシア語のタイトルをつけるという凝り方なので期待しましたが、普通の感じで、さほどのものではなかったです。

次に、田中ルリさんが登場して、『グラン・パ・クラシック』のヴァリエーションを踊りました。さすがの貫禄というか、余裕が違うという感じでしたが、この作品のヴァリエーションだけ見ても、イマイチ盛り上がらないのだなー、と思いました。

第2部の最後は講師の方と沖潮さんの『シルヴィア』パ・ド・ドゥ。
全幕を見て神話が舞台と知ってみると、普通に着込む系の衣裳で見ると違和感が。コンサートでパ・ド・ドゥだけ上演する場合は、結婚式という設定なのかしらん?


第3部は『白鳥の湖』全4幕
とはいえ、2幕と3幕の間に休憩が入りましたので、第3部と第4部と言う感じかな。

まず幕前を使ったプロローグ。花を摘む乙女の前にロットバルトが現れて、乙女は白鳥の姿に変えられてしまう。
オデットは松田さん。人間の姿を演じるのは、別の方でしたが、わかりやすくてよいですよね。
ロットバルトは山本さんでしたが、色気が漂い、エレガントでもあり、すてきでした。

1幕は、パ・ド・トロワ抜きの上演で、スピーディーに話が進みました。
男性の生徒さん2人に牧の男性4人が加わって、コール・ド(王子の友人)が女性だけでなかったのが結構でした。

道化がいるにもかかわらず、道化が高速回転を披露するところは「家庭教師がぐるぐる回される〜」演出を採用。道化はちゃんといて、しかも恵谷さんだから楽しみにしていたのにぃ。(ぷん)

王子は法村さん。『海賊』パ・ド・ドゥでは少々問題点であった「良家のお坊ちゃん」的な個性で、おっとりした趣と品があり、とても似合っておりました。
王妃は田中さんで、雰囲気が和風なので多少世話物っぽい感じはありましたが、貫禄があって結構でした。

で、2幕。
小さな4羽はいましたが、大きな白鳥はなし。コール・ドは20人いたようです。中には「大丈夫か?」な方もありましたが、発表会ですもんね。

オデットは松田さん。
白鳥の女王らしい威厳と辛い運命の中にいる悲哀があって、雰囲気としてはよかったですし、ポール・ド・ブラもきれいでしたが、なんというか・・・脚がもう一つ伸びないというのか、ポーズを決めないで次の動きに移るというのか、脚の動きにタメがないというのか・・・ヘンないい方ですが、見ていて歯がゆい気分になりました。

白鳥のグラン・アダージオというのは、王子役のサポートのもとオデット役がさまざまなポーズを見せる踊りとも言えると思うのですが、「脚がすっと伸びて、こちらの目がポーズを見るつもりになった瞬間、既に脚が下り始めている」がたいへん多かったのですよねえ。
うーむ? 音の使い方が私の好みと違ったということなのでしょうかね??

王子は小嶋さんで、いつもどおり少々硬派の王子でありました。(実生活のパートナーと踊ったからといって、情緒纏綿とはならないものらしいですなー)

サポートは安定。今回はリフトがすばらしかったですが・・・松田さんは相当軽いのでしょうねー、すっと上がって、軽々と。最後なんか、リフトしたまま前方から舞台中央に行って、さらに向きを変えるまで、全然危なげなくて、「すごいなー」と感心したくなる感じでした。

出会いのところはマイムで事情を語る演出だったのですが、彼がこっちの演出で踊るのを見るのは久しぶり。ノーブルなマイムですてきでした〜。

ロットバルトは引き続き山本さんで、引き続きかっこよかったです。


3幕の主役は、MRBの柳原麻子さんと梶原さん。

柳原さんが、とってもよかったです。
テクニックはこの役を踊るに十分だし、チャーミングだし、華がありますね〜。悪魔の遣い的な感じはなく、きらきらと輝く黒鳥姫でした。

あれくらい踊れれば、どこのバレエ団でもソリストくらいにはなれそうな気がするのですが・・・ご本人の選択なのか、女性の場合そのレベルの方がいくらでもいるということなのか、プログラムを見ると、MRBの講師が職業のようです。
なんか、もったいないような?


この幕の道化は松田さん。登場シーンではフェッテを見せ、その後いつのまにか舞台から消えるのですが、それは、黒鳥のパ・ド・ドゥや幕切れで城の外に見えるオデットを踊るためだったようです。
うーむ、エネルギッシュというか、バイタリティー溢れるというか・・スゴイですよね。

スペインは、真ん中が大人の生徒さんと藤井学さん。牧の若手3人(坂爪、上原、細野)と大人の生徒さんが4人という構成。
プログラムによると、小嶋さんの振付だそうですが、誉めるほどのものではなく。ダンサーそれぞれの能力を活用した振付という意味で悪くはないのですが、能力以上に魅力的に見せることはできていない感じ。

ナポリは生徒さんと恵谷さん。
恵谷さんは、キレよく踊っていましたが、キャラクテールよりクラシックのほうがより魅力的なんじゃないかな?

ルースカヤは、小さなお嬢さんたち6人。
そういえば、去年見た小嶋バレエ教室でも、ルースカヤはお子さんたちの踊りになっていましたし、発表会の定石なのでしょうか? 確かに、この作品の中で登場させるにはこの踊りが一番いいのかも。

マズルカは、生徒さんと法村さんを中心に、講師の方4人。
振付は法村さんという表記がありましたが、普通の感じ。(スペインとマズルカ以外は、松田さんの演出・振付)

特筆すべきは、山本@ロットバルトが2幕に増して魅力的であったことです。
鼻をつけての登場だったのですが、あらま、結構お似合い。で、王妃の隣にうちくつろいで座している姿が、すっげーかっこいい。余裕と貫禄があって、色気もあって。

私、彼の王子役を見るためにチケットを買おうと思ったことはないですが、もしも新国でロットバルトを踊るなら、それを目的に見にいってしまうかもしれませんわ〜。
・・・というくらい素敵でした。


えーと、4幕。
主役は松田さんと小嶋さん。

コール・ドはMRB総動員らしく、プログラムで数えると、36人も名前が載っております。
舞台の上が淋しいよりはずっとよいとは思うのですが、うーむ・・・「あどけない」グループのお嬢さんたちまでこの幕に出すのはいかがなものか? せっかくスモークまで用意して準備した緊迫感・悲劇感が、「あらら、かわいいこと〜♪」で台無しになっておりました。

王子は下手の前から跳躍しながら登場するのかなー? と思っていたら、上手奥から舞台に走りこんできました。勢いがあってかっこよかったです。
その結果、跳躍はなく、4幕ですから回転もないわけですが、凛々しい王子姿が見られて満足しました。

松田さんに関しても、この幕は「ポースを見せる」振付ではないので、問題なし。芯の強さを感じさせるオデットでよかったです。

この幕は、ロットバルトが山本さんから藤井さんに交代したので、「きっとロットバルトが翼をもがれて床の上でもがきまわる演出だから、そういう役をやってもらっては申し訳ない」という事情であろう、と勝手に思っていたところ、意外や後追い心中パターンでありました。

小嶋さんの個性からいって、「闘って勝利を得る」ジークフリートに比べるとこっちの演出はどうかなぁ、とも思ったのですが、けっこうよかったです。
というか、「後追い心中」という感じがあんまりしなかった。ほら、「1人残されてやむを得ず死ぬ」感じになる方もあるじゃないですか? そういうのがなくて、「最後までオデットを求めた」感じだったのですわ。うん、すてきでした。


というわけで、楽しくはあったのですが、どうせ踊るなら、発表会でなく、ちゃんとした公演で踊っていただきたいものです。

まもなく、「ちゃんとした公演」であろう法村友井バレエ団の舞台があるわけですが・・・何しろ新型インフルエンザの件があるのでねえ。
果たして、見にいけるかしらん???

  

  

posted by 槻本 at 13:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小嶋直也

2009年05月21日

デンマーク・ロイヤル『ロミオとジュリエット』のチケットお譲りします。

↓おかげさまで、決まりました。ありがとうございました。


新型インフルエンザの関係で、この週末は仙台から離れられなくなりました。とほほ。

半額でお譲りします。
公演が目前ですし、フットワーク軽く対応できる状態ではないので、以下の条件でお願いします。


5月23日(土)3時開演 東京文化会館
A席:2階R2列ひとけた番台
定価14,000円を7,000円で
お申し出の期限:明日(22日・金)午前7時

5月24日(日)3時開演 東京文化会館
S席:1階12列10番台
定価16,000円を8,000円で
お申し出の期限:明後日(23日・土)午前8時30分


最初のメールで送付先(住所・お名前)をお知らせください。
申し訳ないのですが、発送前にお返事できるかどうかはわかりません。発送後に速やかにメールできるかどうかもわかりません。

発送方法はこちらにお任せください。(送料はこちらで負担します)
その時点で一番早く着くと思われる方法で発送するようにします。

無事にチケットが間に合った場合は、定価の半額をお支払いください。
間に合わなかった場合は、もちろんお支払い不要です。
口座番号は、発送後のメールでお知らせするようにします。

お断りする方については、なるべく早くメールするようにしますが、迅速を優先するため、失礼なメールになるかもしれません。(すみません)

リスキーな話で恐縮ですが、どちらもよいお席でもったいないので。
以上ぐだぐだと書いた条件でよろしければ、メールくださいませ。
tsukimoto@personal.email.ne.jp

あ、そうだ。
メールの件名は「○○日のチケット希望」としてくださると助かります。よろしく〜。

  

  

posted by 槻本 at 22:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | バレエ一般

2009年05月04日

更新記録

1999年に見たバレエのページ(1999年鑑賞記録の表紙)を更新しました。
これをもって,当サイトの骨格はようやっと完成。いやー、めでたい♪
 実にめでたい♪♪

あとは、骨格に枝葉をつけていくだけだわ〜。
って,最近は枝葉(見た舞台の感想)を記録するのが滞っているわけですが・・・。

ま,それは後日の課題としましょ。
とにもかくにも「老後に記憶をたどるよすが」としてのサイト構築の基本構想は達成できたわけです。
サイト開設から7年半もかかりましが,とにもかくにも所期の目的は達成。

うふふ、それなりの満足感がありますわ〜♪
(あ、すみません。MRB発表会の感想はもうちょっと待ってね)

  

  

posted by 槻本 at 23:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | バレエ一般
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