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2010年02月11日

映画「シャネル&ストラヴィンスキー」

先週見ました。

『春の祭典』初演の様子(「バレエ」的でない振付と音楽に騒然とする客席など)が再現されていて,興味深く,楽しく見ました。
例えば,拳を頬に当てて首を傾ける振付に対して,客席から野次が飛ぶのですよ。「歯医者に行け」だそうで,あははは,うまいねえ。

ネタバレ案件だし,映画総体としてはあんまり誉める気もしないので,差し支えない方だけ,続きをお読みください。

  
  
  
要するに,シャネルとストラヴィンスキーが人生の一時期に男女関係にあって,その恋によりシャネルは香水「シャネルの5番」を生み出し,ストラヴィンスキーは新たな音楽を創造した,みたいな感じのストーリー。


感想ですが・・・竜頭蛇尾でしたなー。

シャンゼルゼ劇場での『春の祭典』初演の喧騒と音楽に魅せられるシャネルで始まり,彼女がストラヴィンスキーの生活を援助するようになり,その中で彼に迫って愛人関係を結び,4人の子を成した妻との静かな争いの末に関係を終えることを決め,最後は(シャネルも客席にいる)ストラヴィンスキーの成功シーンになりました。

話の運び自体はよくできていると思うのですが・・・『春の祭典』初演の描写がとっても見応えがあっただけに,ラスト=シャネルの支援を得ての大成功が同じ『春の祭典』再演だという結末には萎えました。

初演のニジンスキーの振付が悪くて,再演のマシーン振付はよかったとでもいうのでしょーか?
それとも,再演ではシャネルが衣裳を担当したから・・・ということでしょーか?(史実は知りませんが,映画はそういう設定らしい)

あ,つまり・・・作中のストラヴィンスキー的には,シャンゼリゼ劇場での初演は喧騒の中の失意の体験。(ご本人がニジンスキーの振付のせいだ,と非難したくらいで)
一方,マシーン振付と思われる再演は(指揮台に立つところと終演後の拍手しか描写されないが)作品のラストとして位置づけられ,大成功だったみたいです。

シャネルが提供した「作曲に専念できる環境」+「彼女自身との恋による新たな境地(妻曰く“情熱的に変化”)」の成果が,新たな作品の創作ではなく,『春の祭典』オーケストレーション改良ではねえ・・・。


2人の恋については・・・シャネルがなぜストラヴィンスキーを求めたのかが,よくわからなかったです。妻子もともに滞在する館の中で情事を持つことの新鮮さが魅力であったとか??
ストラヴィンスキーのほうは,完全に相手の勢力圏に捕らわれた感じで,納得できたのですが・・・。


シャネル役の衣裳がすばらしかったです。ヘアスタイルやアクセサリーを含めて。
それだけで見る価値ある映画かも?
シャネルの館? の内装はもっとすばらしく。オリエンタル? 中国風? 21世紀の目から見ても,たぶん斬新。

ディアギレフは「いかにも」でありました。ヘアスタイル(白髪の具合)がうまいのが勝因か,と。
ストラヴィンスキー役は,ちょっとだけル・リッシュ似の俳優さん。丸眼鏡効果で,それなりに似ている感じ。
ニジンスキーは・・・私は「似てない」と思いましたが・・・?

細部で楽しかったシーン。
ディアギレフが全裸の男性を立たせてお楽しみ中。シャネルの来訪を聞いて下がらせます。
「ダンサーのオーディションは全裸で行われたのか?」と思ったら,自身の説明によると「秘書の面接」だったそうで。

  

  

posted by 槻本 at 23:06 | Comment(0) | TrackBack(1) | バレエ一般
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Excerpt: 「シャネル&ストラヴィンスキー」★★★☆ アナ・ムグラリス、マッツ・ミケルセン、アナトール・トーブマン主演 ヤン・クーネン 監督、119分 、 2010年1月16日公開、2009,フランス,ヘキサゴ..
Weblog: soramove
Tracked: 2010-03-11 09:29
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